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健康経営優良法人とサステナビリティ(サステナビリティ認証シリーズ⑤)

加藤 直樹

加藤直樹

2024/08/25

はじめに

「世の中の企業の動きを正確に知る」という視点で、企業のサステナビリティ認証について紹介しています。今回は、注目を集めている「健康経営優良法人」について深掘りします。

健康経営優良法人とは

健康経営優良法人制度は、日本政府が推進する、企業や組織が従業員の健康管理を経営的な視点から考え、戦略的に実践していることを評価し、認定する制度です。経済産業省が中心となり、日本健康会議が審査しています。認定企業は、社会的な信頼度向上やブランドイメージの強化に繋がり、持続可能な成長が期待できます。

健康経営優良法人の背景と目的

健康経営優良法人制度は、2017年にスタートしました。この制度は、従業員の健康が企業の生産性向上やリスクマネジメントに直結するとの考えから、経営者が積極的に従業員の健康を守る取り組みを奨励するものです。従業員の健康維持や向上に向けた取り組みが、企業の持続可能な発展につながると認識されるようになり、健康経営がますます重要視されるようになっています。

健康経営とサステナビリティの関係

健康経営は、企業のサステナビリティ実現に大きく貢献します。具体的には、以下の点が挙げられます。

職場環境の向上:健康的な職場環境は、ストレスや過労の軽減でメンタルヘルスも向上し、従業員の満足度を高め、離職率を低下させます。
生産性の向上:従業員の健康状態が良好であれば、生産性も向上し、慢性的な病気や生活習慣病の予防等で企業が負担する医療費や保険料の削減にもつながります。
リスクマネジメント:従業員の健康管理は、メンタルヘルス問題や生活習慣病などのリスクを軽減し、企業のリスクマネジメントに貢献します。
社会貢献:地域社会の健康増進に貢献し、企業の社会的責任を果たすことに繋がります。

健康経営優良法人の取り組み例

健康経営優良法人に認定されるためには、次のような取り組みが求められます。

定期健康診断の受診促進:従業員の健康状態を把握し、早期発見・早期治療につなげます。
メンタルヘルス対策の強化:ストレスチェックの実施やEAP(従業員支援プログラム)の導入など、心の健康をサポートします。
ワークライフバランスの推進:フレックスタイム制の導入やテレワークの推進など、働きやすい環境づくりを進めます。
健康増進のための施策:運動習慣の促進や健康教育の実施など、従業員の健康意識を高めます。

おわりに

健康経営は、企業の競争力強化だけでなく、社会全体の健康増進にも貢献することから、今後ますます重要性を増していくと考えられます。企業は、従業員の健康をサポートするだけでなく、地域社会との連携やステークホルダーとの共創を通じて、より幅広い視点から健康経営に取り組んでいくことが求められます。

次回も、他のサステナビリティ認証をご紹介していきます。
学生や社会人の皆さんにとって、今後のキャリアや日々の仕事を考えるヒントになれば幸いです。

<出典>
健康経営優良法人認定制度(経済産業省)

《参照記事》
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SDGs業界研究シリーズ一覧はこちら

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筆者プロフィール》

加藤 直樹

ファシリテーターになったきっかけ 元々SDGsの前身ともいえるMDGs関連のコンサルティング業務に携わった経験から、ご縁あり、2020年より未来技術推進協会に参画しました。…

加藤 直樹

加藤直樹

SDGs/ご当地グルメ/旅行が好きです。その好きなことで仕事をしながら、各地域を盛り上げる中小企業やフリーランスの方々を後押しする活動をしています。