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「レジリエンス」とは?変化の時代をしなやかに生き抜く力(SDGsな旬ワード⑭)
2025/12/29
はじめに
もうすぐ2025年が終わり、2026年が始まります。
新しい年の始まりは、希望と同時に不確実さも感じるタイミングです。気候変動や自然災害、国際情勢の不安定化、働き方や価値観の変化など、私たちはここ数年、「想定外」が当たり前の時代を生きています。
そんな今、新年のSDGs的な旬ワードとして注目したいのが「レジリエンス(Resilience)」です。今年をどんな一年にしたいかを考える上で、重要なヒントになる考え方です。
レジリエンスとは
レジリエンスとは、困難やショック、変化に直面したときに、折れずに回復し、状況に適応して前に進む力を指します。単なる「我慢強さ」や「耐久力」ではなく、ダメージを受けながらも立ち直り、時には以前より良い状態へと変化していく力です。
この概念はもともと心理学や生態学の分野で使われてきましたが、現在では防災、気候変動対策、企業経営、地域づくりなど、幅広い分野で重要視されています。SDGsの文脈では、社会や経済、環境システムが危機に直面しても機能し続けられる力として位置づけられています。
なぜ今、レジリエンスなのか
背景には、不確実性が常態化した社会の存在があります。気候変動による自然災害の激甚化、パンデミック、地政学リスクなど、将来を正確に予測することはますます難しくなっています。
その中で、「すべてを防ぐ」ことよりも、「起きることを前提に、どう備え、どう回復するか」が重要になっています。レジリエンスは、完璧を目指すのではなく、失敗や混乱から立ち直れる社会や組織をつくるための考え方なのです。
最新の動向
国際的にもレジリエンスは重要なキーワードとなっています。国連や各国政府は、防災・減災政策や気候適応策の中でレジリエンス強化を掲げています。企業においても、サプライチェーンの分断リスクへの対応や、人材・組織の持続性を高める視点として注目されています。
また、都市計画や地域づくりの分野では、災害からの復旧力だけでなく、平時からのつながりや多様性を重視した「レジリエントなコミュニティ」づくりが進められています。
私たちにできること
レジリエンスは、社会や企業だけの話ではありません。私たち一人ひとりにも関係しています。心身の健康を保つこと、頼れる人とのつながりを持つこと、変化を前向きに受け止める姿勢を育むこと。こうした日常の積み重ねが、個人のレジリエンスを高めます。
仕事や暮らしにおいても、「うまくいかない時にどう立て直すか」を考えることが、新しい一年を支える力になります。
おわりに
レジリエンスは、「強くなること」ではなく、「しなやかであること」を大切にする考え方です。変化の多い時代だからこそ、折れない社会、回復できる暮らしを意識することが、持続可能な未来につながります。
新しい一年を、レジリエンスを育てる年にしてみてはいかがでしょうか。
次回も、注目すべきキーワードを解説を交えてお届けします。ぜひお楽しみに!
学生や社会人の皆さんにとって、今後のキャリアや日々の仕事を考えるヒントになれば幸いです。
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《筆者プロフィール》
SDGs/ご当地グルメ/旅行が好きです。その好きなことで仕事をしながら、各地域を盛り上げる中小企業やフリーランスの方々を後押しする活動をしています。








