ブログ
blogs
SDGs目標10「人や国の不平等をなくそう」|事例を交えてわかりやすく解説
2024/12/03
SDGs(持続可能な開発目標)は、世界が直面する社会課題を解決するために設定された17の目標から成り立っています。その中でも「目標10 人や国の不平等をなくそう」は、すべての人々が平等な機会を持ち、社会的・経済的な格差を縮小することを目指しています。不平等の是正は、持続可能な社会の基盤を築くために欠かせない要素であり、国際的な連携や地域社会での取り組みが求められています。この記事では、目標10の概要や具体的な取り組み事例、そして私たちが日常生活でどのように貢献できるかについて、わかりやすく解説します。
目標10「人や国の不平等をなくそう」とは?
目標10「人や国の不平等をなくそう」は、経済的、社会的、政治的な不平等を減少させることを目的としています。この目標は、特に貧困層や社会的弱者に焦点を当て、すべての人が平等な機会を得られる社会を実現することを目指しています。また、国家間の不平等を是正するために、発展途上国への支援や公正な貿易体制の構築も重要なテーマとなっています。
目標10に関するキーワード
目標10を理解するためには、以下の重要なキーワードを押さえておくことが大切です。
フェアトレード
「フェアトレード」とは、生産者に対して公正な価格を支払い、労働環境を改善するための貿易の形態を指します。特に発展途上国の生産者にとって、フェアトレードは貧困からの脱却や生活の向上に直接つながる重要な仕組みです。消費者がフェアトレード商品を選ぶことによって、グローバルな不平等を是正する一助となります。
LGBTQ
「LGBTQ」は、レズビアン(Lesbian)、ゲイ(Gay)、バイセクシュアル(Bisexual)、トランスジェンダー(Transgender)、クィア(Queer)またはクエスチョニング(Questioning)の頭文字を取ったもので、セクシュアルマイノリティ(性的少数者・性的マイノリティ)を表す総称の一つです。LGBTQの人々は、社会の中でしばしば差別や不平等に直面しており、彼らの権利の保護と平等な待遇の実現は、目標10の達成にとって重要な課題の一つです。
DEI(多様性、公平性、包括性)
DEI(多様性、公平性、包括性)とは、Diversity(ダイバーシティー)、Equity(エクイティー)、Inclusion(インクルージョン)の頭文字を取ったもので、すべての人が公平に扱われ、尊重されることを目指す取り組みです。性別、人種、年齢、宗教、性的指向など、さまざまな背景を持つ人々を受け入れることを意味し、異なる文化的背景を持つ人々 が集まることで、多様な視点が生まれ、異なる意見を尊重する文化を育むことが含まれます。
例えば企業の組織運営においては、組織の創造性が高まることや、すべての人が平等な機会を持つことを保証するために、障害を持つ社員のために適切な設備を提供することなどが取り組みとして挙げられます。これらの取り組みは、他のSDGs目標とも関連しており、組織の創造性と革新性を高めることにつながります。DEIを推進することで、企業はより多様で包括的な環境を提供し、持続可能な成長を実現することができます。
目標10の主なターゲット
目標10には、具体的なターゲットが設定されています。代表的なものを以下に紹介します。
- 10.1 2030年までに、各国の所得下位40%の所得成長率について、国内平均を上回る数値を漸進的に達成し、持続させる。
- 10.2 2030年までに、年齢、性別、障害、人種、民族、出自、宗教、あるいは経済的地位その他の状況に関わりなく、全ての人々の能力強化及び社会的、経済的及び政治的な包含を促進する。
- 10.b 各国の国家計画やプログラムに従って、後発開発途上国、アフリカ諸国、小島嶼開発途上国及び内陸開発途上国を始めとする、ニーズが最も大きい国々への、政府開発援助(ODA)及び海外直接投資を含む資金の流入を促進する。
私たち一人ひとりがこのようなターゲットを意識して生活することで、目標10の達成に着実に近づくことでしょう。
目標10「人や国の不平等をなくそう」の取り組み事例を紹介
目標10の具体例について、SDGsを楽しみながら学べる「Sustainable World BOARDGAME」の事例で見ていきましょう。
- 事例1「移動式の銀行による金融サービスの公平な利用機会を実現」
- 事例2「障がい者の積極的な雇用と働きやすい環境作り」
- 事例3「人権に対する理解促進のためのe-ラーニングの実施」
このように世の中では目標10を達成するための多くの取り組みが行われており、「Sustainable World BOARDGAME」で学べます。
目標10「人や国の不平等をなくそう」に対して私たちにできること
目標10の達成には、個々の行動と意識が大きな役割を果たします。以下に、日常生活で実践できる具体的なアクションを紹介します。
- 多様性を尊重する意識を持つ :職場やコミュニティで、異なる背景を持つ人々に対して偏見を持たず、平等な態度で接することが重要です。また、異文化理解やLGBTQの人々の権利について学び、周囲にその知識を広めることで、平等な社会の実現に貢献できます。
- フェアトレード商品の購入 :フェアトレード認証を受けた商品を選ぶことで、発展途上国の生産者を支援し、経済的不平等の是正に寄与することができます。
- 平等な機会を提供する活動への参加 :地域のボランティア活動やNPO団体を通じて、貧困層やマイノリティに対して教育や就労の機会を提供する活動に参加することも、目標10に貢献する一つの方法です。特に、教育の機会を提供することは、長期的に見て不平等を縮小する強力な手段となります。
これらの行動を通じて、私たちは「人や国の不平等をなくそう」という目標の達成に向けて、日常生活の中で貢献することができます。不平等の是正は、一人ひとりの小さな行動から始まり、それが集まって大きな社会的変革を生み出します。
このように私たち一人ひとりが、SDGsを「自分ゴト」として捉え、少しずつでも行動を変えていくことが非常に大切です。
しかしながら、「何から始めたらいいの?」「私たちにできることは何?」「まずSDGsについて、きちんと理解したい」と感じている方も多いでしょう。
そのような方向けに、未来技術推進協会は、SDGsを自分ゴト化するボードゲーム「Sustainable World BOARDGAME」を提供しています。大人から子供まで、SDGsの理解だけでなく、協力の大切さや広く深く考える思考力、現場感や課題感を養うことができます。
「Sustainable World BOARDGAME」の無料オンライン体験会も実施していますので、興味のある方は、ぜひ体験をしてみてください。